会社への愛着を感じさせる要因の圧倒的1位は「人間関係の良さ」

会社への愛着を感じさせる要因の圧倒的1位は「人間関係の良さ」 2014年7月23日のブログ記事「社員の仕事への満足度を高めるキーワードは「感謝・貢献・成長・信頼」」では、日本能率協会が公表した「第3回「ビジネスパーソン1000人調査」働き方に関する意識アンケート結果」の中から、社員の仕事に対するやりがいに関するアンケート結果をお伝えしました。この調査には他にも注目したい結果が出ておりますので、本日は勤務先への愛着に関する項目を見てみることにしましょう。

 「あなたは現在の勤務先に愛着を感じていますか」という設問に対する回答を見ると、全体の56.4%が「愛着を感じている」、残りの43.6%が「愛着を感じていない」と回答しています。男女による差はほとんど見られませんが、年代別で見ると、60代の「愛着を感じている」という回答は69.6%と突出しています。60代については、仕事へのやりがいも非常に感じており、そのモチベーションの高さが顕著に現れています。現状、多くの企業では60代の社員を十分に活用できているとは言えない状況ですが、今後は実質65歳定年時代に向け、この60代の前向きな姿勢を如何に引き出し、活躍してもらうかが重要なテーマになっていくことでしょう。

 一方、勤務先に愛着を感じている、もしくは感じていない理由を見ると、以下がそのトップ5となっています。
愛着を感じている理由
1位 人間関係がよい 41.1%
2位 社風が合う 21.3%
3位 業績が安定している 16.3%
4位 福利厚生が充実している 11.9%
5位 知名度がある 10.3%
愛着を感じていない理由
1位 給与が低い 50.0%
2位 人間関係がよくない 28.7%
3位 経営者に魅力がない 26.1%
4位 社内に尊敬できる人がいない 24.5%
5位 事業に成長性がない 20.9%

 このように愛着を感じている理由の1位は「人間関係がよい」、感じていないの1位は「給与が低い」となり、いずれも2位以下を大きく引き離す結果となりました。給与が低いは前回ご紹介した仕事にやりがいを感じない理由でも2位以下を大きく引き離していましたが、給与を上げれば愛着を感じるようになるのかと言えば、そうでもなく、「給与が高い」という理由は愛着を感じている理由の9位(7.8%)に止まっています。会社に対する愛着は、退職率を引き下げる大きな要因になることを考えると、今後の採用難の時代には重要なキーワードとなっていきます。その意味では、社内のコミュニケーションを良くし、人間関係を良好に保つことの重要性がますます高まっていくことでしょう。


関連blog記事
2014年7月23日「社員の仕事への満足度を高めるキーワードは「感謝・貢献・成長・信頼」」
https://roumu.com
/archives/52043208.html

参考リンク
日本能率協会「第3回「ビジネスパーソン1000人調査」働き方に関する意識アンケート結果」
http://www.jma.or.jp/news/release_detail.html?id=269

(大津章敬)
http://blog.livedoor.jp/otsuakinori/

当社ホームページ「労務ドットコム」にもアクセスをお待ちしています。

facebook最新情報の速報は「労務ドットコムfacebookページ」にて提供しています。いますぐ「いいね!」」をクリック。
http://www.facebook.com/roumu

当ブログの記事の無断転載を固く禁じます。