今年の算定基礎で変更点はありますか?
そろそろ年度更新の申告書が大熊の事務所にも届き始めている。服部印刷での状況はどうだろうかと思いながら、服部印刷に向かった。
福島さん:
大熊先生、先日、労働保険の年度更新の申告書が届きました。例年通り緑色の封筒に入っていましたね。
大熊社労士:
そうですね。当事務所にも、年度更新の業務をご依頼いただいている会社さんからたくさん送られてきていますよ(笑)。
宮田部長:
そうか、先生のところは多くの会社から依頼があるから大変ですね。
大熊社労士:
でも、事前に準備を進めていたこともあり、ほとんど作業は完了しているので、さほど大変ではないですけどね。
宮田部長:
さすがだなぁ。
福島さん:
ところで大熊先生、年度更新のほうは私も作業を進めていて、ほとんど問題ないと思っているのですが、そうこうするうちに社会保険の算定基礎も届け出ることになるじゃないですか。そちらのほうの不安があるのですが・・・。
宮田部長:
え!もう作業終わっているの?すごいなぁ。その調子で算定基礎もちょちょいと終わらせることができちゃうんじゃないの?ねぇ、先生。
大熊社労士:
ちょちょいとは終わらないとは思いますが(苦笑)、今年の算定基礎は年度更新と同様大きな変更点がないので心配ないと思いますよ。
福島さん:
そうですか。それでは例年通り行えばよいですね。
大熊社労士:
そうですね。あ!ただ、今年は1点、算定基礎の「附表」の様式が変更になっています。
宮田部長:
「附表」ですか?
大熊社労士:
はい。「健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額算定基礎届総括表附表」というものです。括弧書きで「雇用に関する調査票」と記載されている書類です。括弧書きのとおり、事業所全体の雇用に関する内容を記載するものとなっています。
福島さん:
社会保険に加入していない従業員の情報などを書くんでしたよね。
大熊社労士:
そうですね。この附表ですが、よく「何に使われるのですか?」と問い合わせを受けることがあるのですが、実は、事業所に対する社会保険の調査等に活用しているようです。そのため被保険者のことのみでなく、被保険者以外の従業員数やその就労形態等を書いてもらっているのですね。
宮田部長:
なるほど!
福島さん:
それで大熊先生、どこが変更になったのですか?
大熊社労士:
はい、調査項目が増えています。具体的には、海外で勤務している人について記入する欄が追加となっています。「海外(子会社等)で勤務している人がいる」という項目です。以前、服部社長にはお話したのですが、日本年金機構から海外出向者の社会保険の適用や報酬について整理され発表されました。
福島さん:
それだけ海外出向者が多いということですよね。
大熊社労士:
そうですね。それもあって追加されたのはないかなと思っています。また、支店の有無等についても調査項目として追加されています。支店・工場・出張所等の有無と、社会保険の適用に関する項目ですね。
宮田部長:
その2点ですか?
大熊社労士:
はい、そうです。ですので、大して心配することはないのかなと感じています。
福島さん:
確かに当社では、海外出向者はいないですし、支店等もないので、「いいえ」と回答するだけでよさそうですね。安心しました。
大熊社労士:
そうですね。
福島さん:
ただ、少し不安なこともありますので、一度、6月の給与計算が終わった頃に、相談させてもらってもよいですか?
大熊社労士:
もちろんです。またご連絡くださいね。
>>>to be continued
[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
こんにちは、大熊です。今日は算定基礎の総括表附表に関する変更について取り上げました。既に日本年金機構のホームページでは、記入例と留意事項が公開されているので、参考にしてみてください。
http://www.nenkin.go.jp/n/open_imgs/service/0000019718BdZH0yN63y.pdf
関連blog記事
2014年4月28日「海外出向者の社会保険はどのように取り扱うのですか?」
https://roumu.com/archives/65655995.html
(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/
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