労災保険「特別加入」の加入・脱退などの手続期間が拡大しました

無題 社員が業務中にけがなどをした場合には、日本国内であれば、労働者災害補償保険(以下、「労災保険」)の適用があり、そこから治療費などの給付を受けることができます。しかし、海外に出向している社員の場合は、日本の法律である労災保険法の適用が及ばないため、労災保険の給付を受けることができません。そこで労災保険では、海外赴任者が特別に労災保険に加入し給付の適用を受けることができる「海外派遣者の特別加入制度」を設けています。

 この制度に加入するためには、個人ごとに手続きを行う必要がありますが、この手続期間が2014年10月1日から変更となりました。変更内容は、具体的には次のとおりです。

新規加入、変更の手続き

従前

加入(変更)したい日前14日間

今後

加入(変更)したい日前30日間

脱退の手続き

従前

脱退したい日以前14日間(※脱退は当日の手続きも可能)

今後

脱退したい日以前30日間(※脱退は当日の手続きも可能)

給付基礎日額変更の事前申請

従前

3月18日から3月31日までの14日間

今後

3月2日から3月31日までの30日間

これによって、以前に比べると、余裕を持って労災保険の特別加入の手続きをすることができるようになりましたが、下記の参考リンクで紹介している注意事項も確認の上、手続きは計画的に行いましょう。(佐藤和之)

<参考リンク>
厚生労働省「平成26年10月1日から労災保険の「特別加入」の加入・脱退などの手続き期間が広がります。」
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000059520.pdf
海外赴任者の労災保険特別加入手続に潜む落とし穴(1)
https://roumu.com/archives/39521014.html
海外赴任者の労災保険特別加入手続に潜む落とし穴(2)
https://roumu.com/archives/39772077.html
海外赴任者の労災保険特別加入手続に潜む落とし穴(3)
https://roumu.com/archives/39772177.html

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