3割弱の若年正社員が定年前に転職を希望
先日、厚生労働省から「平成30年若年者雇用実態調査の概況」が公表されました。この調査は、事業所における若年労働者の雇用状況、若年労働者の就業に関する意識など若年者の雇用実態について、事業所側、労働者側の双方から把握することにより、若年者の雇用に関する諸問題に的確に対応した施策の立案等に資することを目的に実施されたものです。
確認しておきたいいくつかの調査結果がありますが、そのうち、「今後の職業生活」について確認しておくと、若年正社員(調査基準日現在で満15~34歳の労働者)の転職希望として、現在の会社から定年前に「転職したいと思っている」割合は27.6%、「転職したいと思っていない」割合は33.2%となっています。その理由としては、「賃金の条件がよい会社にかわりたい」が56.4%、「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」46.1%、「仕事が自分に合った会社にかわりたい」が41.6%(複数回答)が上位3つを占めています。
また、希望する転職年齢については、定年前に転職したいと思っている若年正社員のうち、希望する転職年齢階級をみると男性では「30~39歳」が42.7%と最も高く、女性では「29歳以下」が44.0%と最も高くなっており、40歳以降の希望する転職年齢階級は数%と低くなっています。
終身雇用は終わったという表現が用いられることさえ少なくなった日本の雇用環境ですが、このような結果を見ても、転職への抵抗感が低くなっていることがよくわかります。
参考リンク
厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/4-21c-jyakunenkoyou-h30.html
(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/