経団連会員企業の関心は「人材育成」「テレワーク」「定年延長」

 春闘も本格化していますが、経団連より「2019年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果」が公表されています。今回はこの中から、賃金以外に今後重視したい項目についての調査結果を見てみましょう。なお、本調査は、経団連会員企業及び東京経営者協会の主要会員企業(計1,544社)の労務担当役員等を対象に実施されたもので、回答社数484社(回答率31.3%)となっています。

 これによれば、賃金以外の項目で今後重視したい内容の上位(回答率10%以上)は以下のようになっています。
52.8% 時間外労働の削減・抑制
35.8% 年次有給休暇の取得促進
23.7% 人材育成施策の拡充
22.3% テレワークの導入・拡充
21.6% 定年延長・廃止
17.7% 定年後継続雇用労働者の処遇改善
15.6% 女性の活躍推進に向けた取組み
12.8% 社内外のハラスメント対策の拡充
10.0% 裁量労働制またはフレックス制の導入・拡充

 トップ2の「時間外労働の削減・抑制」と「年次有給休暇の取得促進」は、昨年の法改正事項でしたので当然として、それに続く「人材育成施策の拡充」「テレワークの導入・拡充」「定年延長・廃止」といったあたりが現実的な課題となっているのでしょう。自社の取り組みにおける参考としたいものです。


参考リンク
経団連「2019年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果」
http://www.keidanren.or.jp/policy/2020/005.pdf

(大津章敬)