新型コロナで増加したWEB面接に対する学生の反応は良好
今年の採用活動は新型コロナウイルス感染症の直撃を受けて、大きな混乱が発生しました。感染予防対策としてWEBでの説明会や面接を導入した企業が多く見られましたが、学生の反応はどうなのでしょうか?今回は株式会社リクルートマネジメントソリューションズが公表した「大学生の就職活動調査2020」から、学生にとってのWEB面接の印象について取り上げたいと思います。
本選考で面接経験のある学生のうち、81%がWEB面接を経験しているという結果となっていますが、その印象は必ずしも悪くないようです。「WEB面接と対面面接どちらが好ましいか」という設問に対しては、1次面接では「対面面接を支持する学生」よりも、「WEB面接を支持する学生」の割合のほうが大きいという結果になっています。その理由としては以下のようなものが挙げられています。
(1)心理的側面
- WEB面接は自宅で受けるため、緊張せず、リラックスして臨むことができる
- 満員電車に乗って企業に向かったり、移動中のスーツのシワを気にする必要もなく、また面接開始直前まで対策ができ、面接に対してエネルギーを無駄なく注げる
(2)経済・効率的側面
- 移動時間や交通費がかからない
- WEB面接上の方が効率もいい
- 複数の企業を同時に受けることができたり、地方の企業の面接を受けたりすることができる
- 地方の学生にとっては交通費、宿泊費がかかるため、対面面接は負担が大きい
(3)社会的側面
- 新型コロナウィルス感染症に対する懸念
より多くの企業との接点を持つという意味では、経済的にも時間的にもWEB面接は効率的ということなのでしょう。一方で、面接の段階が進むにつれて、「WEB面接を支持する学生」よりも「対面面接を支持する学生」の割合が増加していきます。これは選考が進む中で、その会社の雰囲気などをより深く知りたいという気持ちの現われなのでしょう。
当面、新型コロナの問題は当面継続しそうですが、WEB面接についての学生の反応は良好という結果ですので、オンラインで効果的なコミュニケーションを取る工夫を続けていくとよいでしょう。
参考リンク
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「大学生の就職活動調査2020」
https://www.recruit-ms.co.jp/press/pressrelease/detail/0000000326/
(大津章敬)