新卒学生の就職内定率が新型コロナの影響で大幅ダウン
新型コロナウイルス感染症の影響で、社会が混乱し、企業の採用活動にも大きな影響を与えています。そこで今回は、厚生労働省と文部科学省が実施した令和3年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(令和2年10月1日現在)の結果について見ていきましょう。
今回の調査結果の概要は以下のとおりです。
- 大学の就職内定率は69.8%(前年同期比▲7.0ポイント)
- 短期大学の就職内定率は27.1%(前年同期比▲13.5ポイント)
- 高等専門学校及び専修学校(専門課程)の就職内定率は、それぞれ93.8%(前年同期比▲2.4ポイント)、45.5%(同▲14.9ポイント)
- 大学等(大学、短期大学、高等専門学校)を合わせた就職内定率は67.1%(前年同期比▲7.1ポイント)。専修学校(専門課程)を含めると64.8%(同▲7.9ポイント)
新卒採用については、人手不足を背景に毎年、激化が続いていましたが、今年は新型コロナの影響で大幅減となっています。このような景気変動による就職環境の悪化は、これまでも不本意非正規の増加などの雇用の問題に繋がってきていますので、今回についてはそのようなことがないような政策の推進が期待されます。また、これまで新卒の採用が難しかった中小企業にとってはチャンスという見方もできます。中長期的な人材戦略の中で、あるべき採用を考えていきたいものです。
参考リンク
厚生労働省「令和2年度大学等卒業予定者の就職内定状況(10月1日現在)を公表します」
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000184815_00008.html
(大津章敬)