現在議論されている傷病手当金の支給期間と育児休業中の社保料免除の見直し
現在、医療保険制度改革が議論されていますが、その中に傷病手当金や育児休業中の社会保険料免除といった影響が大きい項目が盛り込まれています。本日はその検討状況についてとり上げます。
(1)傷病手当金
傷病手当金の支給対象期間は現在、支給を始めた日から起算して1年6ヶ月を超えない期間とされており、その間に被保険者が一時的に労務可能となり、傷病手当金が支給されなかった期間についても、1年6ヶ月に含まれるとされています。今回、治療と仕事の両立の観点から、より柔軟な所得保障を行うことが可能となるよう、傷病手当金の支給期間を通算して1年6ヶ月を経過した経過した時点まで支給する仕組みとすることが検討されています。
(2)育児休業中の社保料免除
現行制度における免除期間は、その育児休業等を開始した日の属する月からその育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間とされています。これが、月途中に短期間の育児休業を取得した場合に保険料が免除されないことへの対応として、育休開始日の属する月については、その月の末日が育休期間中である場合に加えて、その月中に2週間以上の育休を取得した場合にも保険料を免除することが検討されています。
今回の内容は、実務に大きな影響を与えることから、今後の動きに注目しましょう。
参考リンク
厚生労働省「第136回社会保障審議会医療保険部会 資料」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15180.html
(福間みゆき)