新型コロナ対策を強化しようと思っています
あけましておめでとうございます。本年もこの大熊ブログでは、会話形式で人事労務管理の基本等について情報発信していきます。引き続きご愛顧下さいますよう、よろしくお願いいたします。
大熊社労士
あけましておめでとうございます。
服部社長
あけましておめでとうございます。大熊さん、今年もどうぞよろしくお願いいたします。年末年始はゆっくり休まれましたか?
大熊社労士
ありがとうございます。新型コロナの影響もあり、外出を控えましたので、1週間近く自宅に篭っていましたよ。お陰でゆっくりはできました。服部社長はいかがですか?
服部社長
私もほとんど同じです。一応、2日に地元の神社に初詣だけは行きましたが、それ以外は自宅でテレビ三昧でした。正月は元日からサッカー天皇杯決勝、箱根駅伝に大学ラグビー準決勝、ライスボウルとスポーツ観戦だけでもすごいラインアップですからね。
大熊社労士
そうですね。社長のスポーツがお好きだから、ある意味ちょうどよかったかもしれませんね。しかし、そんな中、新型コロナの感染者数は爆発的に増加してしまいました。本当に大きな懸念を抱えた上での仕事始めとなってしまいましたね。
宮田部長
本当にそうなのです。年末年始には増加すると言われていましたが、その予想通りになってしまい、社員もさすがに不安を感じているようです。幸い弊社ではまだ感染者は出ていませんが、身近なところまで感染が近づいてきている実感はあり、対策を強化しなければならないと考えています。
大熊社労士
そうですね。昨年末には私の複数の顧問先でも感染者が発生していますので、私も身近な問題と感じています。それで対策の強化としてなにを検討されているのでしょうか?
宮田部長
はい、それがご相談でして…(笑)。
大熊社労士
なるほど、そういうことですね。それであればこの資料が良いと思います。昨年12月15日に一般社団法人日本渡航医学会と公益社団法人日本産業衛生学会が公表した「職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド 第4版」です。これは新型コロナに関する基礎知識から、職場における対策などがかなり詳細に述べられており、対策の基本テキストとして頂きたい内容となっています。例えば、「事業所の消毒に関する基本的な考え方」としては以下の事項が示されています。
- 消毒前には中性洗剤等を用いて表面の汚れを落としておくこと。
- アルコール消毒液(60%~95%)もしくは次亜塩素酸ナトリウム(0.05%)を用いる。
- トイレの消毒については次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)を用いる。
- 消毒は拭き取り(清拭)を基本とし、消毒剤の空間への噴霧は吸入の恐れがあるので行わない。
- 必要に応じて適切な個人保護具(マスク、保護メガネ、手袋、ガウン等)を用いること。
- 次亜塩素酸水については、有効塩素濃度や使用方法によっては新型コロナウイルスの消毒に有効とされるが、有効性および安全性の根拠が明確でない製品が多いので使用しない。
- 空間除菌用品をうたう商品は、その効果に対する合理的な根拠は確認できていない。
福島さん
なるほど。消毒前に汚れを落とした上で、適切な消毒液等で拭き取りを行うということですね。次亜塩素酸水は使わない方がよいということも書かれているのですね。
大熊社労士
そのようですね。その上で「通常の環境消毒」としては以下のような具体的内容が示されています。
- 不特定多数が触れるドアノブ、手すり、エレベーターのボタンなどを定期的に消毒する。
- 不特定多数が利用するトイレ(床を含む)を定期的に消毒する。
- 消毒は最低でも 1 日1回行うこと(複数回実施することが望ましい)。
- 机や椅子、パソコン、電話機などは、退社直前に(共用であれば使用前後にも)毎回各自でアルコールで清拭消毒することが望ましい。
福島さん
この内容であれば、概ね対応できていますね。こうやって示してもらえると、対策の内容が問題なかったと確認でき、安心しますね。
大熊社労士
それはよかったです。これら以外にもソーシャルディスタンシングや在宅勤務における健康対策、不特定多数の者との対面業務における対策、出張における課題。更には体調不良者や感染者への対応など、様々な事項が示されていますので、是非参考にして御社としての効果的な対策を進めてください。
宮田部長
ありがとうございます!まずは内容を確認して進めてみます。
服部社長
大熊さん、ありがとう。今年はまだまだ新型コロナの影響で様々な問題が発生するような予感がしています。いろいろと相談させていただくことが多いと思いますが、引き続きよろしくお願いしますね。
大熊社労士
もちろんです。どうぞよろしくお願いします。
>>>to be continued
[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
こんにちは、大熊です。本日は一般社団法人日本渡航医学会・公益社団法人日本産業衛生学会の「職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド 第4版」の内容を紹介させていただきました。昨年からの新型コロナの影響で、体力が削がれた企業が増加しています。雇用調整助成金の特例措置もいまのところ2月末までとされており、今後、本格的に苦しくなる企業も急増するのではないかと懸念しています。労務ドットコムでは、人事労務管理に関する最新の情報を随時提供していきますので、みなでこの難局を乗り越えていきましょう。今年もよろしくお願いします。
参考リンク
一般社団法人日本渡航医学会・公益社団法人日本産業衛生学会「職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド 第4版(2020/12/15)」
https://www.sanei.or.jp/images/contents/416/COVID-19guide1215koukai.pdf
(大津章敬)