直近4年間でリモートワークの導入率は13.8倍、副業・兼業は2.8倍に増加
産労総合研究所は先日、「第8回 人事制度等に関する総合調査」の結果を公表しました。これは企業の人事部門に対して、人事制度諸施策の導入状況等を3~4年ごとに調査しれているもので、前回調査は2016年。今回の調査は、コロナ禍の2020年9月1日現在の実態について、同当所の会員企業から一定の方法で抽出した企業のうち、締切日までに回答のあった184社(従業員数1,000人以上39社、300~999人62社、299人以下83社)の結果をまとめたもの。
これによれば、前回調査(2016年調査)における導入率と2020年調査の導入率を比較して、増加率が高いものをピックアップすると以下のようになります。
13.8倍 リモートワーク(在宅勤務・モバイルワーク・サテライト勤務など) 5.1%→70.1%
3.9倍 サテライトオフィスの活用 5.1%→20.1%
3.7倍 フリーアドレス制度 4.5%→16.8%
3.7倍 社内イントラ・SNS 20.7%→77.2%
2.8倍 副業・兼業(認可および届出) 7.5%→20.8%
2.6倍 勤務間インターバル 6.1%→15.8%
1.9倍 クラウドサービス利用ルール 27.1%→52.5%
1.9倍 感染症対策マニュアルの整備 33.7%→64.8%
リモートワークを筆頭に、コロナ関連のものが多く上位に来ていますが、副業・兼業や勤務間インターバルも大幅に増加していることが興味深いところです。柔軟な働き方や過重労働対策は、今後の人材採用にも大きな影響を与えると思われますので、着実な検討が望まれます。
参考リンク
産労総合研究所「第8回 人事制度等に関する総合調査」
https://www.e-sanro.net/research/research_jinji/jinjiseido/jinjiseidonado/pr2102.html
(大津章敬)