障害者雇用においてハローワークでの就職件数の48.1%を占めるまでとなった精神障害者
今月(2021年3月)より、障害者の法定雇用率が2.3%に引き上げられていますが、民間企業における障害者の雇用者数は17年連続で過去最高を更新し、現在の総雇用者数は57.8万人(身体障害者35.6万人、知的障害者13.4万人、精神障害者8.8万人)となっています。
その原動力となっているのが、精神障害者の雇用の伸びです。以下は障害種別に見た平成21年度と令和元年度の就職件数となります。
身体障害者 22,172人→25,484人
知的障害者 11,440人→21,899人
精神障害者 10,929人→49,612人
その他 716人→6,168人
このように精神障害者の就職件数は10年で5倍近くになっており、令和元年にはハローワークでの就職件数の実に48.1%を占めるまでになっています。その背景には平成21年度に33,277件であった精神障害者の新規求職申込件数が、令和元年度には107,495人まで急増していることが理由に挙げられます。
今後も障害者の法定雇用率の引き上げが予定されており、その充足のためには精神障害者の雇用がポイントとなることは間違いありません。
l参考リンク
厚生労働省「第105回労働政策審議会障害者雇用分科会(資料)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_17322.html
厚生労働省「障害者雇用率制度・納付金制度について関係資料(精神障害者の取扱いについて)令和3年3月12日」
https://www.mhlw.go.jp/content/11704000/000752349.pdf
(大津章敬)