4月よりスタートした「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーン

 以前から「ブラックバイト」という言葉をよく耳にしますが、厚生労働省では、引き続き全国の大学生等を対象に、特に多くの新入学生がアルバイトを始める4月から7月までの間、労働条件の確認を促すことなどを目的としたキャンペーンを実施しています。

 このキャンペーンでは、重点的に以下の事項が呼びかけられています。
1.労働条件の明示
2.学業とアルバイトが両立できるよう適切な勤務シフトの設定
3.労働時間の適正な把握
4.商品の強制的な購入の抑止とその代金の賃金からの控除の禁止
5.労働契約の不履行に対してあらかじめ罰金額を定めることや労働基準法に違反する減給制裁の禁止

 また取組みとして、学生用のクイズ形式のリーフレットを大学等で配付するなどによる周知・啓発を行うとしており、そのリーフレットには例えば以下のような〇×問題が記載されています。

・街でアルバイトの募集広告を見ました。このアルバイトの時給は890円で研修中は870円みたいです。このお店がある県の最低賃金は885円ですが、研修中はいろいろ教えてもらうんだから時給が低くてもしょうがないと思っています。 

・アルバイト先には「遅刻をしたら罰金3,000円」というルールがあります。遅刻をした分のアルバイト代が支払われないのは納得していますが、やっぱり遅刻した自分が悪いんで「罰金」も払わなければいけないんですよね。 

・週末に1日に7時間働いています。いつも忙しくて、休憩が15分くらいしか取れていません。お店のみんなも忙しくて休憩を取れていないので、私も休憩が取れなくても仕方ないですよね。

・余りに忙しくて学校の勉強をする時間がとれなくなってきたので、「来月いっぱいでアルバイトを辞めたいです。」とお店に伝えたら、店長から「突然辞めると言い出すのは迷惑だ。代わりの人を見付けるまで辞めさせない。」と言われてしまいました。確かに代わりがいないとお店は困るかもしれないので、自分で代わりを見付けてから辞めるしかないですよね。

 上記4つの問題の答えはすべて×になります。事業主としてもこの機会にアルバイトをはじめとした従業員の労働条件をもう一度確認しておきましょう。


参考リンク
厚生労働省「「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーンを全国で実施」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_17725.html
(福間みゆき)