性別欄等が削除された厚労省公表の履歴書様式
就職活動や転職活動では、応募者が企業に履歴書を提出することが一般的に行われています。これまで厚生労働省が推奨する履歴書は、公正な採用選考を確保する観点から、一般財団法人日本規格協会(以下「日本規格協会」という。)が、JIS規格の解説の様式例において示していた履歴書の様式例でした。
これに関連して、2020年7月に日本規格協会が、JIS規格の解説の様式例から履歴書の様式例を削除したことから、厚生労働省で公正な採用選考を確保する観点から新たな履歴書様式例の検討が行われ、厚生労働省履歴書様式例が作成されました。今後、厚生労働省では公正な採用選考への理解を深めるさまざまな取り組みを実施するにあたり、この様式例が活用されることになります。
なお、厚生労働省履歴書様式例と、日本規格協会が示していた履歴書様式例(JIS規格様式例)の異なる点については以下のとおりです。
■厚生労働省履歴書様式例とJIS規格様式例の相違点
1.性別欄は〔男・女〕の選択ではなく任意記載欄とする。
なお、未記載とすることも可能である旨の注釈が添えられている。
2.「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の各項目が削除された。
厚生労働省は、採用選考時に使用する履歴書の様式については、厚生労働省が作成した様式例を参考にしつつ、公正な採用選考を進めるように周知をしています。また、履歴書の様式に厚生労働省作成の様式例と異なる記載欄を設ける場合は、公正な採用選考の観点に特に留意するように促しています。
参考リンク
厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_kouseisaiyou030416.html
(宮武貴美)