東証一部上場企業の2021年夏季賞与の妥結額平均は対前年同期比▲2.5%の710,397円

 5月後半に近づき、そろそろ夏季賞与が気になる時季となってきました。そこで今回は、労務行政研究所が東証1部上場企業を対象に実施した夏季賞与の水準について見ていきましょう。今回の調査は、今年の賃上げと同時期に夏季賞与を交渉・決定した139社について集計したもの(2021 年4 月16 日現在)となっています。

 これによれば、全産業139 社の平均妥結額は、対前年同期比▲2.5%の710,397円となっています。製造業は同▲3.8%の713,205円、非製造業では同+2.4%の701,004円と傾向が分かれています。まだ集計企業数が少ないため何とも言えませんが、新型コロナの影響を受け、大幅減という企業も少なくないと予想されますので、今後の調査ではより厳しい結果が出て来るのではないかと思われます。

 一部の企業では雇用維持とのトレードオフのような状況にもなっていると思われますので、労使での十分な議論が重要です。


参考リンク
労務行政研究所「東証 1 部上場企業の2021 年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」
https://www.rosei.or.jp/research/pdf/000080121.pdf

(大津章敬)