マイナンバーの記載で住民票の写しの添付が不要となる厚生年金保険の養育特例の申し出

 子どもが3歳に達するまでの間、勤務時間短縮等の措置を受けて働き、それに伴って標準報酬月額が低下する場合、将来の年金額に影響ができないように被保険者が申し出を行うことで、より高い従前の標準報酬月額をその期間の標準報酬月額とみなして年金額を計算する厚生年金保険の特例措置が設けられています

 この申し出は「厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書・終了届」を年金事務所(事務センター)に提出することにより行いますが、これまで原則として、「戸籍謄(抄)本または戸籍記載事項証明書」および「住民票の写し」の原本を添付して提出する必要がありました

 この添付書類について、2021年10月11日より被保険者および養育する子どもの個人番号(マイナンバー)の両方が申出書に記載されている場合は、「住民票の写し」の添付が不要となりました。添付書類の原本の発行には、市区町村役場で手数料を払うことが多いかと思います。変更後も「戸籍謄(抄)本または戸籍記載事項証明書」は提出する必要があるため、発行に係る手間はさほど変わらないものの、手数料の面では負担が少なくなります。対象となる従業員に必要書類を誤って伝えないようにしましょう。

 なお、この添付書類の変更に伴い、申出書の様式も変更になっていますので、参考リンクよりご確認ください。


参考リンク
日本年金機構「養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置」
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/menjo/20150120.html
日本年金機構「厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書・終了届」
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/todokesho/menjo/20141203.html
(宮武貴美)