厚労省が勧める在籍型出向による雇用維持

 新規感染者数が減少するものの、オミクロン株の出現などでコロナ禍が長引いています。雇用調整助成金の特例措置は見直しが行われるものの、依然として支給申請件数は高止まりしている状況が続いています。

 政府は雇用維持の方法として、雇用調整助成金や新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の活用を案内してきましたが、在籍型出向を用いた雇用維持として産業雇用安定助成金も案内しています。

 この産業雇用安定助成金は、新型コロナウイルス感染症の影響で事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、在籍型出向により労働者の雇用を維持する場合に、出向元と出向先の双方の事業主に対して助成が行われるものです。出向は労働諸法令での規定が少なく、実務上の対応に戸惑うこともあるかと思います。厚生労働省は、新たに「在籍型出向で従業員の雇用を守りませんか?人材を確保しませんか?」というリーフレットを作成し周知するとともに、「在籍型出向「基本がわかる」ハンドブック」を第2版に更新し、出向を新たに始める際の流れ等を周知しています。

 助成金の申請をするかにかかわらず、出向のある企業にとってハンドブックは参考になるものであるため、一度目を通してもよいでしょう。

↓「在籍型出向で従業員の雇用を守りませんか?人材を確保しませんか?」
https://roumu.com/archives/109895.html
↓「在籍型出向「基本がわかる」ハンドブック(第2版)」
https://roumu.com/archives/109891.html


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2021年8月2日「8月1日以降のグループ間での出向も産業雇用安定助成金の対象になります」
https://roumu.com/archives/108422.html
参考リンク
厚生労働省「在籍型出向支援」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jigyounushi/page06_00001.html
(宮武貴美)