転勤の辞令が退職を考えるキッカケとなるとの回答が64%

 リモートワークの進展もあり、転勤に関する意識が変化しつつあります。今回は、エン・ジャパンが行った「転勤に関する意識調査」の内容を見てみることにしましょう。この調査は同社の『エン転職』を利用するユーザーを対象に実施されたもので、有効回答数は10,165名となっています。

 まず、「今後、もしあなたに転勤の辞令が出た場合、退職を考えるキッカケになりますか?」という質問に対する回答は以下のようになっています。なお、( )内は2019年に行われた同調査の結果ですので、比較してご覧ください。
なる 36%(31%)
ややなる 28%(33%)
どちらともいえない 23%(26%)
あまりならない 6%(7%)
ならない 7%(3%)

 このように「なる」と「ややなる」の合計は64%となりました。なお、この比率は20代・30代では71%、40代以上では60%となっており、30代以下では転勤が退職のきっかけとなる可能性がより高いということが明らかになっています。なお、2019年の前回調査と比較すると、30代で「なる」との回答が、33%から41%に急増していることが印象的です。

 そして、「今後、もしあなたに転勤の辞令が出た場合、どう対処しますか?」という設問に対しては、「条件に関係なく拒否する」という回答が19%から26%に増加しており、今後、従来以上に転勤拒否のトラブルが増加することが懸念されます。もっともその理由の上位3つは「配偶者も仕事をしているから」、「子育てがしづらいから」、「親の世話・介護がしづらいから」という共働きの増加や育児介護によるものであり、仮に転勤したくても難しいというのが実態であるようです。

 女性活躍や少子高齢化の流れからすればこの傾向はさらに強まることが予想されますので、企業としても「転勤は当然」という考え方から、個人がそのライフステージによって選択できる仕組みやリモートワークを活用し、転勤を抑制するような仕組みの構築が求められます。


参考リンク
エン・ジャパン「『エン転職』1万人アンケート(2022年6月)転勤に関する意識調査」
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2022/29780.html
エン・ジャパン「1万人が回答!「転勤」に関する意識調査―『エン転職』ユーザーアンケート(前回調査:2019年10月24日)」
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/19867.html

(大津章敬)