50.8%の企業が直近半年間でアルバイトの給与引き上げを実施

 最近はテレビCMでもアルバイトの時給の引き上げがテーマになったものが放送されていますが、人手不足もあり、実際にアルバイトの給与が上昇しているようです。今回は、マイナビの「「非正規雇用の給与・待遇に関する企業調査(2022年)」からその状況について見てみることとします。なお、この調査は、2022年5月18日~5月29日に実施されたもので、調査対象は2021年12月~2022年5月に非正規雇用の採用業務に携わった20〜69歳の男女(有効回答数1,545名)となっています。

 これによれば、直近半年間でのアルバイト給与の見直し状況を1年前と比較すると以下のようになります。( )内は前年2021年の結果。
上げた 50.8%(40.0%)
下げた 4.8%(5.6%)
変わらない 44.5%(54.4%)

 このように直近半年間でアルバイトの給与を「上げた」企業は50.8%となり、、前年より10.8ポイント増加しています。

 また、給与を上げた理由の上位は以下の通りとなっており、採用難が時給の上昇につながっていることが分かります。
人材確保が難しくなったため 42.1%(+3.1ポイント)
既存社員のモチベーションアップのため 36.5%(△0.2ポイント)
市場動向・同業他社動向を踏まえて 29.6%(±0ポイント)
会社規則に基づいた昇給 26.3%(+2.2ポイント)
正社員との不合理な待遇改善のため 25.3%(+2.4ポイント)
コロナウイルス感染拡大による特別手当 16.9%(+2.5ポイント)

 採用難はまだまだ当分の間続くことは確実ですし、10月には最低賃金の引き上げも行われます。時給の上昇も継続することになりますので、それに対応できるだけの収益性の向上を進めておかなければなりません。


参考リンク
マイナビ「「非正規雇用の給与・待遇に関する企業調査(2022年)」
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20220627_30677/

(大津章敬)