新型コロナに係る傷病手当金の取扱いQ&Aに7項目追加

 新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」という)の感染拡大状況は、まだまだ注視が必要ですが、徐々にウィズコロナの時代へ変化しつつあります。一方で、継続的に一定数の感染者がおり、従業員が新型コロナへ感染するという状況も発生しているかと思います。

 そのような中、厚生労働省は協会けんぽや健康保険組合等あてに、「「新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金の支給に関するQ&A」の改訂について」という事務連絡を行いました。これは、2020年に示していた新型コロナに係る傷病手当金の取扱いについて示したものに追加するものです。具体的には以下のようなQに対し、Aが示されたものが追加されました。


Q9 被保険者が、業務災害以外の事由で罹患した新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)の療養のため、労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

Q10 被保険者の検査は実施していないが、同居家族が濃厚接触者となり有症状になった場合等において、医師の判断により当該被保険者が新型コロナウイルス感染症に感染していると診断されたため、当該被保険者が労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。

Q11 新型コロナウイルス感染症にかかる傷病手当金の支給申請に当たり、保健所等が発行する「宿泊・自宅療養証明書」の添付は必要か。

Q12 傷病手当金の支給申請関係書類として、「宿泊・自宅療養証明書」(「宿泊療養又は自宅療養を証明する書類について」(令和2年5月 15 日付け(令和4年4月 27 日一部改正)厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡)別添様式。以下「「宿泊・自宅療養証明書」」という。)が提出された場合に、当該書類を医師の意見書として取り扱ってよいか。

Q13 被保険者が、新型コロナウイルス感染症の治癒後においても、事業主から感染拡大の防止を目的として自宅待機を命じられたため労務に服することができない場合、当該期間について、傷病手当金は支給されるのか。

Q14 事業主から自宅待機を命じられていた期間中に新型コロナウイルス感染症に感染した場合、傷病手当金の待期期間の始期はいつか。

Q15 海外で新型コロナウイルス感染症に感染し、医師の意見書を添付できない場合は、何をもって労務不能な期間を判断すればよいか。


 内容は保険者向けのものですが、従業員が万が一罹患した場合にどのように考えるのか、企業の担当者も確認しておくとよいでしょう。

↓「「新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金の支給に関するQ&A」の改訂について」はこちらから!
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T220705S0010.pdf


参考リンク
法令等データベース「「新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金の支給に関するQ&A」の改訂について」」
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T220705S0010.pdf
(宮武貴美)