大転職時代を予感させるこの1年間での転職活動の増加

 コロナにより、人と仕事の関係は大きく変わったと言われます。その影響から、日本よりもコロナからの回復が早かった欧米では、離職する人が急増し、「the Great Resignation」という言葉が聞かれるようになっています。この流れがいよいよ我が国にも訪れているというデータを今回は紹介したいと思います。

 先日、マイナビが公表した「転職活動における行動特性調査2022年版」を見ると、2021年6月から2022年7月に転職活動を行った人は19.1%となりました。これを前年と比較すると以下のようになります。
2021年6月~2022年7月
 転職活動を行った人 19.1%(うち転職できた人3.8%)
2020年6月~2021年7月
 転職活動を行った人 11.9%(うち転職できた人1.9%)

 このように転職活動を行った人は前年比で7.2ポイント、転職できた人も1.9ポイントの大幅増となっています。またこれを男女別で見ると、特に女性の転職活動が活性化していることがわかります。
男性
 転職活動を行った人 18.9%(うち転職できた人3.4%)
女性
 転職活動を行った人 19.5%(うち転職できた人4.8%)

 深刻な人材難の中、従業員の定着は大きな課題となっていますが、今後はその改善に取り組みながらも、ある程度の転職の増加にも対応できる職務設計を行うことが重要になっていくのでしょう。


参考リンク
マイナビ「転職活動における行動特性調査2022年版(2022/10/6)」
https://www.mynavi.jp/news/2022/10/post_36972.html

(大津章敬)