マイナンバーカードと健康保険証との一体化でよくある質問 デジタル庁が公開
マイナンバーカードの取得の推進が引き続き政府主導で行われています。特に健康保険証との一体化は、大きくメディア報道されたこともあり、高い関心を持つ人も多いようです。マイナンバー制度について担当するデジタル庁にも多くのの質問が寄せられているようで、国民から寄せられた一体化に関する質問について、ホームページで以下のように回答しています。
【Q1】マイナンバーカードと健康保険証を一体化し、紙の健康保険証を2024年秋めどに廃止すると聞きました。マイナンバーカードの取得は任意だと思っていましたが、必ず作らなければいけないのでしょうか。施設に入所している高齢者などマイナンバーカードを取得できない者は保険診療を受けることができなくなるのですか。
【A1】マイナンバーカードは、国民の申請に基づき交付されるものであり、この点を変更するものではありません。また、今までと変わりなく保険診療を受けることができます。
従来の保険証ではなく、マイナンバーカード1枚で受診していただくことで、これまでできなかった、診療記録などをその場で引き出すことができるようになり、データに基づいたより良い医療を受けられるようになります。
このため、デジタル庁・総務省中心に、全力をあげて、施設に入所している方なども含め、すべての方々がマイナンバーカードを持ちうるように努めてまいります。
なお、紛失など例外的な事情により、手元にマイナンバーカードがない方々が保険診療等を受ける際の手続については、今後、関係府省と、別途検討を進めてまいります。
【Q2】マイナンバーカードと健康保険証を一体化し、紙の健康保険証を2024年秋をめどに廃止すると聞きました。マイナンバーカードを健康保険証として使える医療機関も少なく、従来の健康保険証よりも診療報酬が高くなると聞きましたが本当ですか。
【A2】現在、保険証利用に必要な顔認証付きカードリーダー等(オンライン資格確認等システム)の設置が進んでおり、2023年4月からは、全ての医療機関・薬局において、マイナンバーカード保険証を利用して受診ができるようになります。
なお、マイナンバーカード保険証を利用した際の自己負担額は、2022年10月より改定されています。医療機関で、マイナンバーカードを保険証利用した場合は初診料6円、従来の保険証で受診した場合等は初診料12円の負担となり、マイナンバーカード保険証を利用した方の費用負担が余計にかかるということはなくなりました。
【Q3】マイナンバーカードと健康保険証一体化後、マイナンバーカードを落としたり無くしたりした場合、再発行までは保険証が使えないのですか。
【A3】紛失等により速やかにマイナンバーカードを再発行する必要がある場合において、現在お受け取りいただくまでに1~2か月かかっている期間を、大幅に短縮してまいります。このような場合に、市町村の窓口で申請をすれば、長くても10日間程度でカードを取得することが出来るように検討を進めてまいりますので、しばらくお待ちください。
それでもなお、マイナンバーカードの再交付が終了するまでの間など、例外的な事情により手元にマイナンバーカードがない状態で保険診療等を受ける必要がある場合の手順については、今後、関係府省と連携しながら、丁寧に対応してまいります。
【Q4】マイナンバーカードは、当初「他人に見せないようにし、大切に保管しましょう」と聞いた気がします。カードを使った便利なサービスがあると聞いていますが、持ち歩いてもいいものなのですか。
【A4】今後、マイナンバーカードを利用する便利なサービスが増えていきます。マイナンバーカードは、持ち歩いて使ってください。
持ち歩く時に気を付けていただく点は、銀行のキャッシュカードやクレジットカードなどと同じです。万が一落としたり無くしたりした場合は、24時間365日フリーダイヤル( 0120-95-0178 )で受け付けておりますので、利用を一時停止してください。
なお、落としたカードの方も、パスワードを知らなければ何も使えませんし、ICチップの中を無理やり読み込もうとすればチップが自動的に壊れる仕組みとなっておりますので、悪用することもできません。ご安心ください。
【Q5】マイナンバーを人に見られても大丈夫なのですか。
【A5】大丈夫です。マイナンバーだけ、あるいは名前とマイナンバーだけでは情報を引き出したり、悪用したりすることはできません。 マイナンバーを使う手続きでは、顔写真で本人確認することが義務化されています。 オンラインで利用する時にも、ICチップに入っている電子証明書を利用するので、マイナンバーは使われません。
【Q6】マイナンバーカードを落とすと、ICチップに入っている税や年金、医療などのさまざまな情報が流出するので怖いです。
【A6】マイナンバーカードのICチップには、そもそも、税や年金、医療などに関する情報は記録されていません。
マイナンバーカードのICチップに記録されているのは、券面に記載されている氏名・住所・生年月日・性別の四情報と顔写真、マイナンバー、それに、電子証明書と住民票コードです。
落としたマイナンバーカードを取得した人がいても、ご本人以外は、税や年金、医療などの個人情報を引き出すことはできませんし、ICチップから不正に情報を読み出そうとすると、ICチップが壊れて、読み出せなくなる仕組みとなっていますので、ご安心ください。
【Q7】マイナンバーカードから、マイナンバーに紐付けられた自分の個人情報が流れ出ることはないのですか。
【A7】マイナンバーを利用して個人情報を見ることができるのは、それぞれの手続きを行う行政職員しかおりませんのでご安心ください。
ちなみに、行政職員であっても、見ることができるのは自分の担当する業務に関する個人情報のみで、当該業務に関係のない情報は、行政職員であっても見ることができない仕組みとなっています。
業務上の必要があって、行政機関間であなたの情報のやり取りがあった場合には、マイナポータルのあなたのサイトから、そのやり取りの内容を全て確認できますのでご安心ください。
2022年10月末時点でマイナンバーカードの交付率は51.1%となっています。周りがマイナンバーの交付を受けたことから、マイナンバーカードを作るべきかというような問い合わせを従業員から受ける総務担当者もいるかもしれません。このQ&Aの内容を従業員に伝える等したいところです。
参考リンク
デジタル庁「よくある質問:健康保険証との一体化に関する質問について」
https://www.digital.go.jp/policies/mynumber/faq-insurance-card/
総務省「マイナンバーカード交付状況について」
https://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/kofujokyo.html
(宮武貴美)