東京都「中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)」が公開
物価高や転職エージェントの普及などにより、労働者の賃金に対する感度が高くなっており、世間相場を意識した賃金水準確保の重要性が高まっています。賃金調査には様々な種類がありますが、中小企業を対象とした調査は数が少なく、信頼性の高いものはあまり存在しません。そんな中でも実務上よく用いられるのが、東京都産業労働局の「中小企業の賃金・退職金事情」です。その令和4年版が公開されました。これは、都内中小企業(従業員数10~299人)における賃金等の実態を調査しているもので、今年は「退職金」についても調査されています。
今回の調査結果のポイントは以下となっています。
- 所定時間内賃金は363,904円、所定時間外賃金は32,453円
- 過去1年間の賞与は937,327円
- モデル退職金(定年時)は高校卒9,940,000円、大学卒10,918,000円
- 再雇用制度における最長雇用年齢を70歳以上としている企業の割合は28.3%
退職金については、中期的に減少傾向が続いていましたが、高卒と高専・短大卒は遂に1,000万円を割り込んでいます。この調査の詳細は参考リンクをご覧ください。
参考リンク
東京都産業労働局「令和4年「中小企業の賃金・退職金事情」調査結果」
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/toukei/koyou/chingin/r4/
(大津章敬)