今年の昇給はいろいろ考えて進める必要がありますね
今日が仕事始めの大熊。毎年恒例の初詣の足で、服部印刷に向かった。
大熊社労士
あけましておめでとうございます。
服部社長
大熊さん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
大熊社労士
ありがとうございます。こちらこそよろしくお願いいたします。
宮田部長
大熊先生、あけましておめでとうございます。さて、新年早々のご相談で恐縮なのですが、今年の昇給が非常に悩ましい状況にありまして…。
大熊社労士
それは物価高騰への対応などをどう考えるかということでしょうか?
宮田部長
はい、インフレ手当なんていう話もよく耳にしていますし、どう考えれば良いのかと思っています。
大熊社労士
そうですね。今春の昇給に関して押さえておきたい要素としては以下のようなものがあります。
- ロシアのウクライナ侵攻以降進む物価高騰への対応
- インフレ手当を支給する企業の動向
- 連合が示す賃上げ5%の方針
- 採用難を受けた初任給の上昇
- 転職市場活性化を受けた転職(社員退職リスク)の増加
福島さん
このように見るといろいろ考えなければいけない要素があるのですね。私の世代ですと、日本はずっとデフレだったのでこのように全面的に物価が上がるという経験は初めてです。多くの社員も生活が苦しくなったと話していますから、いくらかでも昇給で反映できればと思います。
服部社長
そうだな。インフレ手当を一時金で支給するというような対応であれば資金の目途さえ立てばそれほど難しくないと思うが、先ほど大熊さんが挙げてくれた様々なポイントを総合的に考えてどうするか検討する必要があると思う。
大熊社労士
そうですね。実務的には、初任給を引き上げる意向を持っている企業が非常に多くなっていることから、その対応が重要になっています。そして初任給を引き上げる際には、若手を中心にベースアップも行う必要があります。これらの点は社員の転職防止という観点からも重要なポイントとなるでしょう。
宮田部長
そうですね。社長、春に向けていくつかの案を作るのでまた相談に乗っていただけますか?
服部社長
了解。よろしく頼みます。
>>>to be continued
[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
あけましておめでとうございます。大熊です。2023年が始まりました。今年も労務ドットコムをよろしくお願いいたします。今年はそれほど大きな法改正はありませんが、今回テーマとして取り上げた昇給の対応など新たな環境に対応した人事制度の見直しなど実態的な対応を進める企業が増加すると予想されます。それでは今年も1年間、よろしくお願いします。
(大津章敬)