大学生の58.7%が5社以上のインターンシップに参加

 2022年10月21日の記事「新卒採用を実施も「全く採用できなかった」企業が19.9%」でも取り上げた通り、新卒採用の環境が激化していますが、その一方で、採用活動におけるインターンシップの重要性が高まってきています。そこで今回は学情の調査結果から、今年3月に広報解禁を迎える2024年卒(現大学3年生)の「情報収集の開始時期」や「インターンシップ参加社数」について見ていきたいと思います。
(1)就職活動準備やインターンシップの情報収集を始めた時期
 近年、就職活動の早期化が進んでいると言われますが、学生の動きも早くなっており、6割強の学生はインターンシップ広報解禁となる「3年生の6月」より前に情報収集を開始しています。
大学1年生のとき 3.0%
大学2年生の4月~5月 3.2%
大学2年生の6月~9月 4.8%
大学2年生の10月~12月 4.4%
大学2年生の1月~3月 10.6%
大学3年生の4月~5月 36.3%
大学3年生の6月~ 37.6%

(2)インターンシップへの参加
 1dayを含むインターンシップに参加したことがある学生は88.4%となっており、その参加社数は以下のようになっています。
1社 8.0%
2~4社 33.3%
5社 11.6%
6~9社 20.9%
10社以上 26.2%

 このように58.7%の大学生が5社以上のインターンシップに参加しています。

 多くの人事採用担当者の方からは、学生のエントリー社数が昔と比較するとかなり減っており、知名度に劣る企業にとってはまずエントリーしてもらうこと自体が困難な時代となっているという声を聞くことが増えています。そのような状況を逆手にとって「知名度がない云々」というテレビCMを流す企業も出てきているのだと思われますが、学生のインターンシップへの参加が増える中、現実的にインターンシップを経ない状態での採用エントリー、採用活動は困難になってきていると考えられます。

 人事のリソースが乏しい中小企業にとっては、新卒採用はかなり厳しい状況になっています。


関連記事
2022年10月21日「新卒採用を実施も「全く採用できなかった」企業が19.9%」
https://roumu.com/archives/113624.html

参考リンク
学情「4人に1人は「10社以上」のインターンシップに参加。大学1・2年生のうちから「就職活動準備」を始めていた学生が26%に上る/2024年卒対象アンケート」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000979.000013485.html

(大津章敬)