高まる人材採用意欲 採用予定あり企業の63.9%が賃上げを実施
深刻な採用難の時代となっていますが、多くの企業では採用ニーズが更に高まっているようです。本日は、帝国データバンクの「2023年度の雇用動向に関する企業の意識調査(2023/3/20)」の結果を見ていきましょう。
2023年度(2023年4月~2024年3月入社)の正社員の採用状況については以下のようになっています。
■採用予定がある 63.0%
増加する 25.7%
変わらない 30.3%
減少する 7.1%
■採用予定はない 26.1%
このように採用予定がある企業は63.0%となっていますが、この水準はコロナ前の水準までほぼ改善しています(2018年度65.9% 2019年度64.2%)。
これに伴い、賃上げを行う企業も増えていますが、採用予定がある企業の賃上げ実施企業の割合は、採用予定がない企業よりも高くなっており、今後、採用難が賃金の上昇をもたらし、結果的に賃金の二極化が進行することが予想されます。
■賃金改善がある
採用予定あり企業 63.9%
採用予定なし企業 44.3%
■賃金改善がない
採用予定あり企業 12.2%
採用予定なし企業 30.6%
採用予定がない企業の中には、コスト上昇により従業員を雇用する余裕がないという企業も一定数存在しており、今後、事業継続が困難となる企業の急増が懸念されます。
参考リンク
帝国データバンク「2023年度の雇用動向に関する企業の意識調査(2023/3/20)」
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p230304.html
(大津章敬)