34歳以下の83%が「終身雇用を期待していない」と回答

 「終身雇用」は、「年功序列」「企業内組合」と並んで我が国の高度経済成長を支えた「三種の神器」と言われましたが、環境の変化により、近年ではそれが経済停滞の原因と指摘されるような時代になっています。労働者の意識も変化していることが予測される中、エン・ジャパンでは同社の転職サイトの34歳以下のユーザーを対象に「終身雇用への期待」についてアンケートを実施しました。本日はその結果を見ていきましょう。

 「現在所属している企業・団体に終身雇用を期待していますか?」という設問に対しては、83%が「期待していない」と回答。「期待している」方は17%に留まっていおり、やはり若手の中では終身雇用という考え方はほぼなくなっていることが分かります。
 
 一方、終身雇用を期待していない理由の回答は以下のようになっています。
50% 報酬・待遇に不満がある
33% 自身の成長を感じられない
26% ワークライフバランスが悪い
24% 仕事の内容に不満がある
23% 働き方に柔軟性がない
22% 職場の居心地がよくない
21% 企業・団体の先行きが不安
10% 裁量権がない
8% 社会貢献性を感じない

 期待していない理由については、どちらかと言えば転職を考える理由のようなものが並んでおり、終身雇用とどこまで関係があるのかなんとも言えないところはありますが、今回の調査対象が転職サイトのユーザーであることを差し引いても、若手の意識は終身雇用ではなく、転職による成長、そして処遇の向上に向いていることは確実であるようです。


参考リンク
エン・ジャパン「34歳以下の若手540人に聞いた「終身雇用への期待」調査」
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2023/32613.html

(大津章敬)