大企業の2023年夏季賞与の総平均は前年比∔3.91%の956,027円

 今年の春は大企業を中心に「賃上げの春」となり、今秋の最低賃金引上げ議論にも大きな影響を与える状況となっていますが、この夏の賞与の状況はどうなっているのでしょうか。そこで今回は経団連の「2023年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況(第1回集計:2023年6月29日)」の結果を見てみることにしましょう。なお、この調査の対象は、原則として従業員500人以上、主要21業種大手241社で、今回の集計は妥結し、集計可能な121社の結果となっています。
 
 これによれば、大企業における今夏の賞与平均額は、前年比∔3.91%の956,027円となりました。製造業平均は∔3.07%の949,186円、非製造業平均は∔9.48%の1,001,251円となっています。更に細かく見ていくと、機械金属、自動車、造船などで高い伸びを見せる一方、マイナスの業界も多く、今回は企業間格差が大きくなっている可能性が高いと思われます。また中小企業の実態はこれとはかなり乖離しているのも事実であり、今回の結果はあくまでもトレンドとして捉えるのがよいのでしょう。


参考リンク
経団連「2023年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況(第1回集計:2023年6月29日)」
https://www.keidanren.or.jp/policy/2023/048.pdf

(大津章敬)