直近半年間でアルバイトの給与を上げた企業は61.3%

 最近、街中で見かける求人の時給が上昇していると感じることが多くなっています。そこで今回はマイナビの「非正規雇用の給与・待遇に関する企業調査(2023年)」からアルバイトの給与の引上げ状況について見ていきましょう。なお、この調査は、直近半年(2022年12月~2023年5月を想定)以内に非正規雇用の採用業務に携わった20~69歳の男女1,559名の回答を集計したものとなっています。
 
 直近半年間でアルバイトの給与を「上げた」という回答は61.3%にも上りました。過去5年間の水位は以下のようになっており、コロナ前よりも大幅に高い割合となっています。
2019年 49.1%
2020年 54.0%
2021年 40.0%
2022年 50.8%
2023年 61.3%

 中でも給与を引き上げたという回答が多い業種は以下のようになっており、これらの業界での人材不足の深刻さを感じさせます。
73.3% 飲食・フード
69.8% コンビニ・スーパー
67.9% 警備
67.3% 介護
64.4% ホテル・旅館

 なお、アルバイトの給与を上げた理由の上位は以下のようになっており、やはり人材確保が大きな課題となっていることが分かります。
38.4% 人材確保が難しくなったため
32.2% 市場動向・同業他社動向を踏まえて
31.5% 既存社員のモチベーションアップのため
23.4% 会社が規則に基づいた昇給
23.1% 物価上昇による特別手当
20.4% 正社員との不合理な待遇改善のため
13.2% コロナウイルス感染拡大による特別手当

 今週の最低賃金引上げもかなり大きな額になるとの予測もされており、人材不足も相俟って、賃金の引き上げが続いていくことになるでしょう。


参考リンク
マイナビ「非正規雇用の給与・待遇に関する企業調査(2023年)」
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20230629_53548/

(大津章敬)