都内労働組合の賃上げ平均妥結額は対前年比+5,659円の12,642円

 物価上昇や人材採用難等を背景に今春は近年にないレベルでの大幅な賃上げが行われましたが、先日、東京都産業労働局は「2023年春季賃上げ要求・妥結状況」の最終集計を公表しました。今回の調査は都内に所在する1,000の民間労働組合を対象に実施されたもので、既に妥結した労働組合のうち、前年の妥結額と比較可能な328組合の結果を集計したもの。

 これによれば2023年賃上げの平均妥結額は12,642円となりました。これは平均賃金(322,750円・40.1歳)の3.92%に相当しますが、同一労組の前年妥結額(6,983円)との比較では、5,659円増加(81.04%増)となっています。なお、産業別・業種別妥結金額の分析対象(5組合以上)となった23業種のうち、対前年比がもっとも高かったのは、「宿泊業、飲食サービス業」(+175.15%)、以下「機械器具製造業」(+113.15%)、「サービス業(その他)」(+107.65%)となっています。一方、対前年比がもっとも低かったのは、「その他運輸」(△8.92%)、続いて「情報制作(出版等)」(△4.04%)、「鉄鋼業」(△0.51%)となりました。


参考リンク
東京都産業労働局「2023年春季賃上げ要求・妥結状況について(最終集計)(令和5年6月29日現在)」
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/07/03/15.html

(大津章敬)