賃金水準設定の参考にしたい人材サービス産業協議会「転職賃金相場2023」

 人材採用難の中で、転職が増加しており、自社の従業員の定着を図ると共に、転職者の採用を行うためには転職市場における相場を踏まえた賃金設計を行うことの重要性が高まっています。
 
 そんな検討を行う際に参考になる資料(転職賃金相場2023)が今年も一般社団法人人材サービス産業協議会から公表されました。この資料は、主要な人材紹介事業者と求人情報提供事業者が業界を横断し、職種別の年収を調査しているもので、今回は以下の職種のデータが掲載されています。
■労働市場において注目度の高い職種

  1. 施設介護
  2. 訪問介護
  3. 物流ドライバー(長距離)
  4. 物流ドライバー(宅配)
  5. 飲食店の店長・店長候補

■各社に共通してみられる件数の多い職種

  1. 経理財務
  2. 人事
  3. 法務
  4. 経営企画
  5. 広報
  6. コンサルタント
  7. IT(Web/アプリケーション)
  8. IT(ネットワーク)
  9. IT(セールスエンジニア)
  10. エンジニア(機械設計)
  11. エンジニア(電気・電子回路設計)
  12. エンジニア(組込・制御ソフトウェア開発)
  13. 法人営業(IT)
  14. 法人営業(メーカー)
  15. 施工管理
  16. 地方企業の管理職

 今後、賃金制度の設計は、社内の納得性だけでなく、外部労働市場との相当性が重要になっています。こうした資料も参考にしながら、適正な賃金水準の検証を進めていきましょう。


参考リンク
一般社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場2023」
https://j-hr.or.jp/activities/wage/33540/

(大津章敬)