2023年の転職率は7.5%と高水準をキープ

 現場の人事担当者のみなさんのお話をお聞きしていても転職市場の活況が実感されますが、実際のデータはどのような状況にあるのでしょうか。本日は、マイナビが正社員として働いており、2023年に転職した20代~50代の男女1,500名を対象に実施した「転職動向調査2024年版」の結果を見てみることにしましょう。
(1)正社員の転職率
 2023年の正社員の転職率は7.5%(前年比△0.1ポイント)となっていますが、以下の推移を見れば分かるうにその水準は高止まりしています。
2016年 3.7%
2017年 4.2%
2018年 5.3%
2019年 7.0%
2020年 4.9%
2021年 7.0%
2022年 7.6%
2023年 7.5%

(2)転職者における性別・年代別の内訳
 2023年の転職者の性別・年代別の内訳は以下のようになっており、30代~50代の男性で47.6%を占めています。
20代男性 18.9% 女性 15.1%
30代男性 23.3% 女性  8.7%
40代男性 15.8% 女性  6.7%
50代男性  8.4% 女性  3.0%

(3)転職して年収が上がった割合
 最近は転職して年収が上がる転職者の割合が高まっていますが、転職後、年収が上がった割合は全体平均で39.1%(前年比△0.4ポイント)となっています。これを年代別に見ると以下のようになっており、40代男性の割合がもっとも高いことが分かります。
20代男性 39.1% 女性 28.2%
30代男性 45.1% 女性 38.5%
40代男性 43.3% 女性 29.0%
50代男性 45.4% 女性 31.1%

 このように転職者の割合は引き続き高い状況にあり、また転職によって年収が上がるケースも多くなっていることから、今後も転職の増加が予想されます。まずは自社の従業員が定着する環境、そして外部労働市場から人材確保ができる環境の整備を進めていきましょう。


参考リンク
マイナビ「転職動向調査2024年版(2023年実績)2024/3/12)」
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20240312_71344/

(大津章敬)