来年1月から社労士も利用可能となる予定の日本年金機構「事業所年金情報サービス」

 社会保険の手続きは、一部の企業で電子申請が義務化されたこともあり、電子申請により行うことが浸透してきています。

 これに関連し、日本年金機構では、2023年1月から社会保険に関する各種情報、通知書を電子送付する「オンライン事業所年金情報サービス」を開始しています。このサービスでは、届書作成プログラムで使用するための被保険者データを、オンラインにより提供が受けられるようになっています。

 このオンライン事業所年金情報サービスは、現在、GビズIDを持っている事業主のみに対しサービス提供が行われてきましたが、2025年1月から、「電子証明書をお持ちの事業主」および「社会保険事務を受託している社会保険労務士」にもサービス提供できるよう、利用者の範囲の拡大を予定していることが日本年金機構から公表されました。

 これは、これまで日本年金機構より事業主に郵送されていた被保険者データを収録したCDの提供は、郵便事故による個人情報の漏えいの防止や環境負荷の軽減の観点から、2025年3月をもって終了する予定と合わせた対応のようです。なお、オンライン事業所年金情報サービスで提供されている情報は、現状、以下の通りとなっています。

  • 社会保険料額情報
  • 保険料納入告知額・領収済額通知書
  • 保険料増減内訳書
  • 基本保険料算出内訳書
  • 賞与保険料算出内訳書
  • 被保険者データ
  • 決定通知書

 利用には申込が必要になりますが、デジタルデータで受領できることで、その情報の活用がかなり進みそうです。


参考リンク
日本年金機構「被保険者データのCDによる提供は終了するため、被保険者データの受け取りは、オンライン事業所年金情報サービスをご利用ください」
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2024/202404/0423.html
日本年金機構「オンライン事業所年金情報サービス(事業主の方)」
https://www.nenkin.go.jp/denshibenri/online_jigyousho/online_jigyousho.html#cms02
日本年金機構「各種情報・通知書の電子データの受け取り」
https://www.nenkin.go.jp/denshibenri/online_jigyousho/denshidata/uketori.html

(宮武貴美)