短時間労働者の社会保険加入 企業規模撤廃の方向性
昨日(2024年7月1日)、厚生労働省で、第8回目となる「働き方の多様化を踏まえた被用者保険の適用の在り方に関する懇談会」が開催され、「働き方の多様化を踏まえた被用者保険の適用の在り方に関する懇談会 議論の取りまとめ(案)」(以下、「とりまとめ案」という)が資料として示されました。
2024年10月には、週の所定労働時間が20時間以上等の要件を満たした短時間労働者が、社会保険に加入することとなる基準が、従業員数50人超の企業へ拡大することとなり(社会保険の適用拡大)、その後の更なる適用拡大がどうなるか注目されています。
これについて、とりまとめ案では、以下のように、規模要件撤廃への方向性となっています。
「労働者の勤め先や働き方、企業の雇い方に中立的な制度を構築する観点から、経過措置である本要件は撤廃の方向で検討する必要があるとの見方が大勢を占めた。」
「経過措置として設けられた本要件については、他の要件に優先して、撤廃の方向で検討を進めるべきである。」
現在は、被用者保険における課題や対応について、社会保障審議会の医療保険部会や年金部会における検討に資するよう、有識者や労働者・使用者団体等からなる懇談会の段階でのとりまとめ案の段階ですが、今後の検討に大いに影響があるものだと思われます。
参考リンク
厚生労働省「第8回「働き方の多様化を踏まえた被用者保険の適用の在り方に関する懇談会」」
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/nenkin_20240131_00014.html
(宮武貴美)