産労総研調査の2024年度決定初任給平均は大卒で225,457円(+8,375円)
採用の難易度が上昇するにつれ、新卒の初任給が上昇を続けています。そこで本日は、産労総合研究所の「2024年度 決定初任給調査」の結果を見ていくことにしましょう。なお、この調査は同社会員企業および上場企業から一定の方法で抽出した3,000社に対し実施されたもので、今回の結果は369社の回答を集計したものとなります。
(1)初任給の引上げ状況
- 2024年4月入社者の初任給を「引き上げた」企業は75.6%(前回2023年度調査68.1%)
- 同様の問いを設けた1997年度調査以降で最も高く、27年ぶりに7割を超過。
- 「据え置いた」は16.5%(同28.9%)、「引き下げた」は前回に続きなかった。
- 初任給を引き上げた理由(複数回答)は、「人材を確保するため」が前回比3.3ポイント増の73.5%で最も多かった。
(2)初任給額の水準
2024年度学歴別初任給額水準は以下のとおりとなっています。
大学院卒博士 252,089円(+10,317円)
大学院卒修士 247,702円(+10,777円)
大学卒(一律) 225,457円(+8,375円)
短大卒事務 200,625円(+8,732円)
短大卒技術 209,174円(+9,500円)
高校卒(一律) 199,168円(+8,147円)
専修・専門技術学校卒(2年修了) 202,425円(+8,840円)
専修・専門技術学校卒(3年修了) 207,015円(+9,033円)
このように大卒では、昨年よりも8,375円増加の225,457円となっています。新卒採用において、初任給設定は非常に大きなポイントの一つとなりますので、この結果を検証し、自社の課題を検討してみましょう。
参考リンク
産労総合研究所「2024年度 決定初任給調査(2024/7/5)」
https://www.e-sanro.net/research/research_jinji/chinginseido/shoninkyu/pr2407.htm
(大津章敬)