テーマ別研修の実施率は59.5% うち81.8%がハラスメント研修を実施
先日、一般財団法人労務行政研究所は「人材育成・教育研修の最新実態」の調査結果を公表しました。本日はこの中から企業の研修の実施状況を見ていくことにしましょう。なお、本調査の対象は人事労務担当者で、今回は回答のあった271社の結果をまとめたもの。
(1)実施する研修の種類
以下のように階層別研修は大半の企業で実施されています。なお、その内容で一番多いのは新入社員研修ですので、これはある意味、当然の結果とも言えるでしょう。
階層別研修 96.6%
職種別・部門別研修 59.5%
テーマ別研修 59.5%
選抜型研修 52.6%
選択型研修 42.2%
(2)テーマ別研修の実施状況
特定の分野にテーマを絞って行う「テーマ別研修」として、2020年以降に実施したテーマは以下のようになっています。
ハラスメント 81.8%
コンプライアンス 78.0%
メンタルヘルス 47.7%
ダイバーシティ 34.8%
ITリテラシー 29.5%
語学 20.5%
経営理念 18.9%
このようにテーマ別ではハラスメントとコンプライアンスが圧倒的に多いという結果となりました。この期間には、改正労働施策総合推進法によるパワハラ対策が義務化されていますので、それを受けた対応と言うことができるでしょう。
リスキリングが注目されていますが、それ以前にコンプライアンスやメンタルヘルスケアなどの働く環境の整備に関する研修も重要です。引き続き、安心して働くことができる環境の構築を進めていきましょう。
参考リンク
一般財団法人労務行政研究所「人材育成・教育研修の最新実態(2024/8/1)」
https://www.rosei.or.jp/attach/labo/research/pdf/000087583.pdf
(大津章敬)