経団連調査の2024年中小企業賃上げ最終集計は10,712円(4.01%)
今春は多くの企業でベースアップが実施されるなど賃上げの春となりましたが、先日、経団連から「2024年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果」の最終集計が公表されました。本調査の対象は、原則従業員数500人未満の17業種754社で、今回の最終集計は17業種375社の結果を集計したものとなります。
これによれば、今春の中小企業の春闘妥結金額の総平均は10.712円(4.01%)となりました。前年は8,012円(3.00%)でしたので、昨年よりも1.01%高い結果となっています。これを従業員規模別で見ると以下のようになりますが、100名未満でも9,000円(3.5%)を超える高水準での妥結になったことが分かります。
100人未満 9,188円(3.59%)
100~300人未満 9,778円(3.67%)
300~500人未満 11,974円(4.43%)
今秋には過去最大規模の最低賃金の引き上げが行われ、また採用難から初任給などの引上げ機運も引き続き高い状態にあります。よって来春も今年同様、高水準の賃上げが予想されますが、中小企業には賃上げ疲れも見え始めていますので、二極化が強まる年になるのかも知れません。
参考リンク
経団連「2024年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果(最終集計 2024/8/30)」
https://www.keidanren.or.jp/policy/2024/058.pdf
(大津章敬)