社会保障審議会年金部会が示した「令和7年 年金制度改革」の方向性

 5年に一度のペースで行われる年金制度改革ですが、今回はその終盤において、衆議院議員選挙の結果を受けた壁問題などがクローズアップされ、大激震となりました。そんな中、厚生労働省社会保障審議会年金部会は、昨年12月25日に「議論の整理」として、今回の年金制度改革の方向性をまとめました。
 
 今後、改正法案がまとめられ、この通常国会で審議されることになる見込みです。資料では「次期年金制度改革の方向性」として以下の項目が挙げられています。かなり大きな改正になると予想されますので、是非、内容をご覧ください。
1 被用者保険の適用拡大
2 いわゆる「年収の壁」と第3号被保険者制度
 ①いわゆる「106 万円の壁」への制度的対応
 ②第3号被保険者制度
3 在職老齢年金制度の見直し
4 標準報酬月額上限の見直し
5 基礎年金のマクロ経済スライドによる給付調整の早期終了
6 高齢期より前の遺族厚生年金の見直し等
 ①20代から50代の子のない配偶者の遺族厚生年金
 ②20代から50代の子のある配偶者の遺族厚生年金
 ③遺族基礎年金(国民年金)
7 年金制度における子に係る加算等
8 その他の制度改正事項
9 今後検討すべき残された課題
 ①基礎年金の拠出期間の延長(45年化)
 ②障害年金


参考リンク
厚生労働省「社会保障審議会年金部会における議論の整理」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20241225.html

(大津章敬)