保守的な傾向が強まる新入社員の「働き方」の意識

 時代や環境によって人の考え方は大きく変化しますが、近年は新型コロナウイルスの感染拡大なぢ大きな環境変化が続いており、労働者の意識も変化が激しい時代となっています。今回は、日本能率協会の「イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2024」から、新入社員の働き方に関する意識の変化について見ていきましょう。
 
 最近の新入社員は、テレワークを好み、自己の市場価値を上げることを強く意識し、転職についてもポジティブな考えを持っているという印象がありますが、今回の結果を見ると必ずしもそうではなく、保守的になってきているように感じられる内容となっています。以下では主要な回答を取り上げましょう。

  • テレワークではなく、できる限り出社して仕事をしたい 53.9%(2020年)→58.9%(2024年)
  • 現在の会社でずっと働き続けたい 49.0%(2020年)→61.5%(2024年)
  • キャリアは自ら切り開く必要があると認識している 89.2%(2022年)→68.4%(2024年)
  • 今後、部長や課長といった管理職に昇進していきたい 47,8%(2020年)→53.0%(2024年)
  • 企業がジョブ型採用をス視診しているかどうかは入社の意向に影響した 51.1%(2022年)→63.6%(2024年)
  • 評価に関して「何時間働いたか」「何年勤続してきたか」を考慮して評価されることを好む 35%(2020年)→44.5%(2024年)

 こうした意識の変化の背景には、Z世代の自身のなさ、不安の大きさが関係していると考えられます。バブル世代と比較すると、「自分自身に満足している」「自分詩人の行動や言動に自信がある」「自分はより良くなれる」といった項目の回答が少なく、逆に「恥をかきたくない」「他人からの評価が気になる」の回答が多くなっています。
 
 若手社員とのコミュニケーションや育成においては、こうした意識の変化を踏まえた対応が望まれるのでしょう。


参考リンク
日本能率協会「イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2024」
https://www.jmam.co.jp/topics/1289756_1893.html

(大津章敬)


preload imagepreload image