今春闘の賃上げ要求額平均は昨年を上回る19,244円・6.09%

 春闘の集中回答日が来週水曜日(2025年3月12日)に迫る中、昨日、連合から今春の要求集計結果が公表されました。その概要は以下のようになっています。

  • 要求提出済み組合は3,577組合、うち月例賃金改善(定昇維持含む)を要求した組合は 3,048組合
  • 平均賃金方式で賃金引き上げを要求した2,939組合(同163組合減)の平均(規模計)は19,244円・6.09%(加重平均)で、昨年を上回った(同1,638円増・0.24ポイント増)。
  • 300人未満の中小組合(1,891組合)は17,667円・6.57%(同)で、昨年(2,208円増・0.60ポイント増)を上回るとともに、規模計の上げ幅をも上回った。
  • 要求が6%を上回ったのは、規模計(6.09%)が 1993年(7.15%)以来 32年ぶり、中小組合(6.57%)が 1995年(6.28%)以来 30年ぶり。
  • 規模計のうち、賃上げ分が明確に分かる 2,454組合の賃上げ分の要求は 14,283円・4.51%(同1,391円増・0.21ポイント増)、中小組合では13,585円・5.01%(同2,130円増・0.63ポイント増)となっている。
  • 有期・短時間・契約等労働者の賃上げ要求額は、組合員数加重平均で時給81.35 円(同5.96円増)、月15,802円(同 1,022円増)と、昨年同時期比増となっている。

 このように歴史的な賃上げとなった昨年をさらに上回る状況となっています。集中回答日を前に、既に満額回答が相次いでいる状況となっていることもあり、今春も昨年に引き続き、歴史的な春闘になるのは確実な情勢です。改めて賃上げに対応できる収益性の確保が重要になります。


参考リンク
連合「2025 春季生活闘争 要求集計結果(2025/3/6)」
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2025/yokyu_kaito/yokyu/press.pdf

(大津章敬)


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