経団連2025年大手企業賃上げ平均は19,195円(5.39%)

 経団連より、大手企業にかかる2025年賃上げの最終集計が公表されました。この調査の対象は、原則として従業員500人以上、主要23業種大手247社で、今回の最終集計は集計可能な139社の結果を集計したもの。
 
 これによれば今春の大手企業賃上げの総平均は19,195円(5.39%)という結果になりました。昨年は19,210円(5.58%)でしたので昨年からは微減していますが、かなり高水準の賃上げが2年連続で行われたことが分かります。なお、製造業の平均は19,063円(5.42%)、非製造業は19,487円(5.34%)となっています。
 
 各種統計を見ると大手企業の生産性は向上し、労働分配率も低下傾向ですので、賃上げの原資も確保できる環境にあります。これに対して、中小企業は生産性が高まらないため、労働分配率は上昇しています。この流れが進むと賃金の二極化から中小企業では人材確保ができず、事業継続が困難になることが予想されます。中小企業でも数年後の環境を見据え、生産性・収益性の向上が不可欠です。


参考リンク
経団連「2025年春季労使交渉・大手企業業種別妥結結果(最終集計)2025年8月6日」
https://www.keidanren.or.jp/policy/2025/050.pdf

(大津章敬)