2025年賃上げの平均額は前年から+1,640円の13,601円
今春は多くの企業で賃上げ、ベースアップが行われましたが、これに関連し、先日、厚生労働省から「賃金引上げ等の実態に関する調査」の結果が公表されました。本日はこの中から、賃金の改定額および改定率について見ていきます。
これによれば、令和7(2025)年の賃金の改定状況(9~12月予定を含む。)をみると、「1人平均賃金の改定額」は13,601円(前年11,961円)、「1人平均賃金の改定率」は4.4%(同4.1%)となりました。従業員規模別は以下のようになっています。いずれの規模も前年以上の引き上げではありますが、企業規模による格差は拡大しています。
16,784円 5,000人以上
15,859円 1,000~4,999人
12,308円 300~999人
10,264円 100~299人
その他、労働組合の有無別にみると、労働組合ありでは「1人平均賃金の改定額」は15,229円(同13,668円)、「1人平均賃金の改定率」は4.8%(同4.5%)、労働組合なしでは「1人平均賃金の改定額」は11,980円(同10,170円)、「1人平均賃金の改定率」は4.0%(同3.6%)となっています。
この秋の最低賃金の引き上げもあり、来春も大きな賃上げが予想されます。特に中小企業においては生産性、収益性の向上に真剣に取り組むことが求められています。
参考リンク
厚生労働省「賃金引上げ等の実態に関する調査:結果の概要」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/jittai/25/index.html
(大津章敬)

