59.1%が「全従業員引上げ」と回答した2026年の中小企業賃上げ

ここに来て、年末らしい寒さになってきました。これで年末年始を過ぎれば、春闘に関するニュースが増えてくことととなります。今年は2年連続で5%を超える賃上げの春となりましたが、来春の中小企業の賃上げの動向はどうなっているのでしょうか。本日は商工中金の調査から来春の賃上げの見通しについえ見ていきましょう。なお、この調査結果は、商工中金の取引先中小・中堅企業2,216社の回答を集計したものとなります。

これによれば、2026年の定期給与・時給増減の計画は以下のようになっています。
59.1% 全従業員引上げ
13.3% 一部従業員引き上げ
9.8% 増減なし
0.2% 引き下げ
17.0% 未定

今春の実績を見ると、計画時点で55.7%であった全従業員引上げという回答が、実績としては70.1%に引きあがっていますので、来春は今年以上の賃上げの実施率となると予想されます。一方、来春の定例給与・時給の引き上げ(引き下げ)率(計画)は以下のような結果になっています。
△1%以下 0.3%
±0% 13.8%
+1% 9.0%
+2% 18.3%
+3% 29.8%
+4% 11.2%
+5%以上 17.5%

賃上げ率の計画としては以上のような結果になっていますが、+5%以上という回答は昨年を上回っていますので、来春の賃上げも今年に近い結果になることが予想されます。


参考リンク
商工中金「【速報版】中小企業の賃上げの動向について(2025/12/11)」
https://www.shokochukin.co.jp/report/data/assets/pdf/topics251211.pdf

(大津章敬)