今春入社の新入社員の59.7%に転職意向あり
今春入社の新入社員はまもなく入社9カ月となりますが、近年は従業員の転職意向が強くなっていることから、新入社員についても今後、どの程度定着してくれるかは大きな関心事です。そこで本日はマイナビが実施した「2025年卒 入社半年後調査」の中から、転職についての考え方について見てみることにしましょう。なお、この調査は、2025年卒業予定として就職活動を行い、その状況をモニター調査で回答した者600名を対象としたものdです。
転職についていまどのように考えているかという設問に対する回答は以下のようになっています。なお、()内は昨年の回答となっていまう。
5.4%(5.2%) 1年以内の転職を考えている
13.4%(9.7%) 3年以内の転職を考えている
10.4%(9.3%) 10年以内の転職を考えている
30.4%(30.0%) いつかはイメージできていないがいずれ転職をしたいと思っている
40.3%(45.8%) 転職することを考えたことはない
このように転職意向がある割合は2024年卒の54.2%から5.5ポイント増加し、59.7%となっています。さて、今回の調査が面白いのは、この転職意向について以下の傾向が見られたことです。
- インターンシップの参加有無によって転職意向にはほとんど差がない。
- インターンシップの参加日数によっては大きな差が見られる。
2について、具体的には1日の場合は63.8%に転職意向があるのに対し、5日以上のインターンシップ等参加者の転職意向は46.3%まで減少しています。この結果からは、長期のインターンシップにより入社する企業や業務についての理解が深まったことが、転職の防止に繋がっているということが言えるのではないでしょうか。新卒採用においてインターンシップの重要性が高まっていますが、同時に人材定着においても効果があることが分かる興味深い結果となっています。
参考リンク
マイナビ「2025年卒 入社半年後調査(2025/12/11)」
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20251211_105250/
(大津章敬)

