12.3%の企業でAIによる人員削減の影響が発生
10年前に野村総研が公表した「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」というレポートは社会を騒然とさせましたが、ここ数年の生成AIの進化によって、現実のAIによる業務代替が進み始めています。先日公表されたマイナビの「企業人材ニーズ調査2025年版」ではその状況を調査した項目が設けられていますので、今回はその結果について取り上げることとします。
AIによる業務代替の影響による従業員の人員削減の可能性についての設問についての回答は以下のようになっています。
12.3% 既に人員削減への影響が出ている
22.9% 現時点で人員削減への影響は出ていないが、今後は影響がありそう
34.2% 現時点で人員削減への影響は出ていないが、今後はわからない
30.7% 人員削減への影響はないだろう
このうち、「既に人員削減への影響が出ている」の回答が多い業種の上位は以下のようになっています。
17.6% 金融業・保険業
15.1% 建設業
13.9% 流通業・卸売業・小売業
13.7% 製造業
13.3% 不動産業・物品賃貸業
一方、教育業(6.3%)、医療・福祉(7.3%)、宿泊業・飲食店(8.1%)などヒトを扱うサービス業においてはその回答が低くなっています。
また企業規模別で「既に人員削減への影響が出ている」の回答割合を見ると、以下のように企業規模が大きいほど既に影響が出ているという傾向が見られます。これは大企業ほど、AI導入が積極的に進められていることが背景にあると考えられます。中小企業ではAI等の活用が遅れていますが、大企業との生産性の差が拡大する要因にもなることから、その活用促進が求められています。
300人未満 9.7%
300~999人 14.8%
1,000人以上 16.2%
参考リンク
マイナビ「企業人材ニーズ調査2025年版」
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260119_105919/
野村総研「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に(2015/12/2)」
https://www.nri.com/content/900037164.pdf
(大津章敬)

