育児離職の理由 男性は給与面、女性は環境面

育児と仕事の両立については、育児休業制度の拡充や職場の意識の変化で改善が進んでいますが、現実には一定の育児離職が発生しています。今回は、マイナビ転職の「育児離職と仕事と育児の両立の男女差実態調査」からその状況や理由などについて見ていきたいと思います。なお、この調査の対象は正社員として働く男女各400名となっています。
(1)育児離職の経験・検討の割合
以下のように、全体の23.3%が育児離職を経験しています。また、男性の回答が19.4%となっており、予想以上に男性の育児離職が多いことが分かります。
退職した 全体23.3% 男性19.4% 女性27.3%
退職を検討した 全体8.1% 男性4.3% 女性11.8%
退職・転職を考えたことはない 全体68.8% 男性76.5% 女性61.0%

(2)育児離職を検討した理由
育児離職を検討した理由の上位は以下のようになっていますが、男性は給与面、女性は環境面の理由が多くなっています。

  1. もっと給与や手当の充実した職場で働くため 全体35.5% 男性47.9% 女性28.5%
  2. 今(当時)の給与ではやっていけないと感じたため 全体34.4% 男性48.9% 女性26.1%
  3. 子のお迎えに間に合わない(あるいは出勤時間に間に合わない)ため 全体31.7% 男性23.4% 女性36.4%
  4. もっと子育てサポート制度が充実している環境で働くため 全体26.6% 男性28.7% 女性25.5%
  5. 自宅や子の預け先(通学先)に近い職場で働くため 全体23.9% 男性20.2% 女性26.1%
  6. 子との時間や子と向き合うことをより優先したいと考えたため 全体21.2% 男性14.9% 女性24.8%
  7. 体力的な限界・心身の健康維持(メンタルヘルス等)のため 全体17.4% 男性14.9% 女性18.8%
  8. 休んだりフォローしてもらったりすることへの申し訳なさのため 全体16.2% 男性13.8% 女性17.6%
  9. 自身のキャリアアップ(昇進・昇格)が見込めないため 全体15.8% 男性21.3% 女性12.7%

(3)子育てをするうえで現在の職場の働きやすさの要素
育児と仕事の良質のためには、諸制度も重要ですが、同時に職場内での人間関係の良さが求められることが分かります。

  1. 上司との人間関係が良好・相談しやすい 35.4%
  2. 休日出勤がない・少ない 35.4%
  3. 身近に子のいる同僚がいる 34.2%
  4. 同僚との人間関係が良好・相談しやすい 33.6%
  5. 育休を取得しやすい環境である(育休の取得目標が設定されているなど) 32.2%
  6. 身近に産休・育休経験者がいる 30.7
  7. 妊娠や育児にかかわらず、休みを取りやすい雰囲気である 30.4%
  8. 残業がない・少ない 30.4%
  9. 急な休みの時に周りに仕事を任せられる 25.8%
  10. 自身の業務量が適切である 22.3%

出産を契機とした退職を防止するためには、適切な業務量の調整と同時に、職場の意識・環境も重要であることが改めて分かる結果となっています。


参考リンク
マイナビ転職「育児離職と仕事と育児の両立の男女差実態調査(2026)」
https://www.mynavi.jp/news/2026/05/post_53320.html

(大津章敬)