医療費の返還が必要になったときに利用できる「保険者間調整」制度

退職などにより協会けんぽの資格を喪失した後に、以前の資格で医療機関を受診したときは、協会けんぽへ医療費の返還を行い、資格を喪失した後に取得した健康保険への療養費の請求が必要になります。この取扱いについて、協会けんぽの資格を喪失した後に国民健康保険に加入している人は、一定の書類を協会けんぽに提出することで、本来返還が必要な医療費の支払いが不要となります。これが「保険者間調整」制度です。

保険者間調整制度を利用するには、協会けんぽが用意する「同意書兼委任状・申請書」を従業員(被保険者)が作成のうえ協会けんぽに提出し、協会けんぽと国民健康保険の間で請求および支払いに係る調整が行われます(図参照)。

なお、国民健康保険から協会けんぽへ支払われた金額が、返納を要する金額未満の場合は、その差額を協会けんぽに支払う必要があります。また、医療機関等を受診された日から2年を経過すると時効となり、保険者間調整を行うことができなくなります。

資格喪失後に、以前の資格で受診しないことが基本になりますが、仮に受診した場合には、この制度の利用が考えられることを従業員に伝えておいてもよいでしょう。


参考リンク
協会けんぽ「保険者間調整」
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/inter_insurer_adjustment/index.html
(宮武貴美)