障害者新規求職申込件数の59.4%を占める精神障害者の求職申込
2026年7月、民間企業の障害者法定雇用率が現行の2.5%から2.7%へ引き上げられ、雇用義務の対象企業も「常用労働者40.0人以上」から「37.5人以上」へと拡大することもあり、障害者雇用への関心が高まっています。
そんな中、厚生労働省から「令和7年度 ハローワークを通じた障害者の職業紹介状況」が公表されました。今後の障害者雇用を考えるにあたり、参考となる資料ですので、以下においてそのポイントを取り上げます。
(1)新規求職申込件数・就職件数 新規求職申込件数は278,136件(対前年度比3.7%増)
就職件数は115,178件(対前年度比0.4%減)となり、新規求職者申込件数は過去最高だった令和6年度(268,107件)実績を上回っています。
(2)就職率(就職件数/新規求職申込件数)
就職率は41.4%で、対前年度差1.7ポイント減となりました。障害種別での就職件数、対前年度差、就職率は以下のようになっています。
a.身体障害者
就職件数 21,463件
対前年度差 1,241件減(5.5%減)
就職率 36.3%(1.4ポイント減)
b.知的障害者
就職件数 22,215件
対前年度差 234件減(1.0%減)
就職率 56.5%(0.9ポイント増)
c.精神障害者
就職件数 66,580件
対前年度差 1,062件増(1.6%増)
就職率 40.3%(2.5ポイント減)
d.その他の障害者
※身体障害者・知的障害者・精神障害者以外の障害者をいい、具体的には、障害者 手帳を所持しない発達障害者、難病患者、高次脳機能障害者など
就職件数 4,920件
対前年度差 18件減(0.4%減)
就職率 34.1%(0.6ポイント減)
合計
就職件数 115,178件
431件減(0.4%減)
就職率 41.4%(1.7ポイント減)
(3)就職件数の減少要因
前年度に引き続き新規求職申込件数は増加したものの、就労継続支援A型事業所への就職件数が前年度に比べ減少したこと等の影響により、就職件数がわずかに減少したと考えられます。
(4)解雇者数(ハローワークに届け出のあったもの)
ハローワークに届け出のあった障害者の解雇者数は3,692人(前年度9,312人)となり、解雇者数が大幅に増加した前年度から減少しています。
新規求職申込件数は図表の通り、年々増加していますが、その要因は精神障害者の申込件数の増加が指摘されます、平成27年度には80,579件だったものが、令和7年度には165,316件と倍増しており、いまや新規求職申込の59.4%を占めるまでに至っています。
今後の障害者雇用は精神障害の求職者を如何に雇用するかにかかっていると言っても過言ではないでしょう。
参考リンク
厚生労働省「令和7年度 ハローワークを通じた障害者の職業紹介状況などを公表します」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73694.html
(大津章敬)

