令和8年熊本地震に伴う雇用調整助成金の特例の実施

熊本地震に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主に対する、雇用調整助成金の特例措置の実施が公表されました。その内容は以下のとおりです。
■対象
令和8年熊本地震に伴う経済上の理由により事業活動を縮小する事業所が対象となります。なお、通常は、施設や設備の損壊に伴う事業活動の休止・縮小は助成対象となりませんが、地震により施設や設備が直接的な被害を受けた場合でも、経済上の理由(例:修理業者の手配や修理部品の調達等に関して災害の影響により期間を要すること等)があれば助成対象となります。

■全国の事業所を対象とした特例措置
(1)生産指標の確認期間を3か月から1か月に短縮します。
通常は、販売量、売上高等の事業活動を示す生産指標の最近3か月間の月平均値が、前年同期と比べ10%以上減少している事業所であることを要件としていますが、この比較期間を最近1か月とし、迅速な特例適用を可能とします。
(2)最近3か月の雇用量が対前年比で増加していても助成対象とします。
通常は、その事業所で雇用している労働者及び受け入れている派遣労働者の合計人数の最近3か月の平均値が、前年同期比で5%超かつ6名以上(中小企業事業主の場合は10%超かつ4名以上)増加している場合は助成対象となりませんが、その要件を撤廃します。
(3)地震発生時に事業所設置後1年未満の事業主についても助成対象とします。
通常は、雇用保険適用事業所設置後1年未満の事業主は対象となりませんが、令和8年7月28日時点において事業所設置後1年未満の事業主についても助成対象とします。この場合は、(1)の生産指標は地震発生日前のいずれかの1か月(雇用保険適用事業所設置後であって労働者を雇用している場合に限る。)の数値と比較します。
(4)計画届の事後提出を可能とします。
通常は、助成対象となる休業等を行うにあたり、事前に計画届の提出が必要ですが、事後の提出も可能とします。

■熊本県内に所在する事業所についての特例措置の追加
(1)残業相殺のルールを撤廃します。
通常は、休業等をさせる一方で所定外労働を行わせた場合は、支給対象となる休業等の延べ日数から、所定外労働時間分を控除することとしていますが、本取扱いを撤廃します。
(2)教育訓練の実施状況に応じて助成率を引き下げるルールを撤廃します。
通常は、支給日数が30日を経過した日以降の期間について、教育訓練の実施率が10%未満の場合は助成率を引き下げることとしていますが、本取扱いを撤廃します。

■特例対象期間
発災日(令和8年7月28日)から令和9年1月27日の間に開始した休業等が対象となります。

この度の熊本地震により被災された皆様、ならびにご家族・関係者の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。被災地域の一日も早い復興と、皆様が一日も早く平穏な日常生活を取り戻せることを切に願っております。


参考リンク
厚生労働省「令和8年熊本地震に伴う雇用調整助成金の特例を実施します」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75665.html

(大津章敬)