育児介護休業法改正に向けた議論がスタート
育児介護休業法の附則第3条には、「政府は、この法律の施行後適当な時期において、育児休業の制度の実施状況、育児休業中における待遇の状況その他のこの法律の施行状況を勘案し、必要があると認めるときは、子を養育する労働者の福祉の増進の観点からこの法律に規定する育児休業の制度等について総合的に検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」という見直し規定が置かれていますが、先日から同法の改正に関する議論が、労働政策審議会(雇用環境・均等分科会において開始されました。
2026年10月2日の第92回会議では、仕事と育児の両立支援に関する検討項目(案)が示されています。その内容は以下のとおりとなっています。
1.共働き・共育ての推進(男性の育児休業の更なる取得促進等)
(1)男性の育児休業取得率と取得期間
1.くるみん等の認定基準の見直し
○男性の育児休業の更なる取得促進に向け、くるみん等の認定基準に関し、以下の点を見直すことについてどのように考えるか。
・男性の育児休業取得率の基準の引き上げ
・男性の育児休業取得期間に関する基準の導入
・中小企業特例の見直し
2.育児・介護休業法における育児休業の取得状況に関する公表項目の追加
○育児・介護休業法における育児休業の取得状況に関する公表項目につい て、男性の育児休業取得率に加え、取得期間も追加(常時雇用する労働者数1000 人超企業)することについて、どのように考えるか。
(2)出生時育児休業等
○施行状況を踏まえ、出生時育児休業(産後パパ育休)、育児休業に係る雇用環境整備義務、妊娠・出産の申出をした労働者に対する個別周知・意向確認、育児休業の分割取得等について、どのように考えるか。
○その他、共働き・共育てをさらに進めていくために、どのような対応が考えられるか(柔軟な働き方の活用促進、短時間勤務制度等の利用者の適切な評価の促進等)。
2.その他
(1)子の看護等休暇・介護休暇の見直し(中抜けへの対応)
○子の看護等休暇・介護休暇について、中抜けを原則可能とすることについて どのように考えるか。
(2)障害児や医療的ケア児、不登校の子の親への両立支援
○障害児や医療的ケア児、不登校の子の親への両立支援について、これまでの取組等を踏まえ、どのように考えるか。
(3)深夜業免除から除外される同居家族年齢の引き上げ
○深夜業免除から除外される同居家族要件について、年齢を現在の16歳から18歳(成人年齢)に引き上げることについてどのように考えるか。
(4)養育里親及び親族里親が要保護児童を養育するための休暇
○「令和6年の地方からの提案等に関する対応方針」(令和6年12月24日閣議決定)を踏まえ、次世代法の行動計画策定指針に、事業主が養育里親及び親族里親が要保護児童を養育するための休暇を設けることが望ましい旨を追記することについてどのように考えるか。
この検討項目案を見る限り、前回ほどの大改正にはならないような印象を受けます。引き続き、議論を見守りましょう。
参考リンク
厚生労働省「第92回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76543.html
(大津章敬)

