31.5%の事業所で派遣労働者を採用

 昨日、厚生労働省より「派遣労働者実態調査結果の概況」という統計が発表されました。以下でそのポイントをご紹介しますが、年々その活用が増加している様がよく分かります。
□派遣労働者の就業の有無
・調査期日(平成16年8月31日)現在で、派遣労働者が就業している事業所の割合は31.5%
・事業所規模別にみると、500人以上79.1%、100~499人44.4%、30~99人27.8%と規模が大きいほど派遣労働者が就業している事業所の割合が高い。
□派遣労働者数
・調査期日現在で、調査対象事業所に就業している派遣労働者数は9,566,000人
・派遣労働者の性別構成をみると、男は37.2%、女は62.8%
□派遣労働者の業務
・派遣労働者が就業している事業所において、派遣労働者が行っている業務(複数回答)についてみると、「一般事務」が最も高く36.4%、次いで「事務用機器操作(5号)」25.6%、「ファイリング(8号)」14.3%、「物の製造」14.3%、「案内・受付、駐車場管理等(16号)」9.3%、「財務処理(10号)」8.5%、「販売」6.7%、「取引文書作成(11号)」4.9%、「ソフトウェア開発(1号)」4.6%、「機械設計(2号)」3.9%の順となっている。
□派遣労働者数の変化
・派遣労働者が就業している事業所において1年前と比べた派遣労働者数の変化をみると、「増加した」事業所割合は47.8%、「減少した」16.5%、「変化なし」35.6%となっている。
・増加した人数をみると、「1~4人」36.4%、「5人以上」11.2%となっている。
□派遣労働者を就業させる理由
・派遣労働者を就業させる主な理由をみると、「欠員補充等必要な人員を迅速に確保できるため」とする事業所割合は74.0%、「一時的・季節的な業務量の変動に対処するため」50.1%、「専門性を活かした人材を活用するため」27.6%、「常用労働者数を抑制するため」22.9%となっている。


 人事労務管理の分野ではこれまで自社で雇用した労働者、それも正社員中心の管理が行われていましたが、今後は派遣社員も含めた最適な人材ミックスの設計や、非正規従業員のモティベーション管理など、これまでになかった課題が重要となってくるでしょう。


(大津章敬)